夕方になると台所がざわざわしてきます。 次男と娘は「今日のごはんはなに〜?」と元気いっぱい。少し遅い時間になると、長男がお腹を空かせて部活から帰ってきます。
仕事や家の用事で気持ちがやや整わないままキッチンに立つことも多く、心のどこかで「今日の夕ごはん、どうしよう....」とつぶやいてしまう日も‥
そんな日の救いになるのが、冷蔵庫の奥で静かに待っていてくれる常備菜たち。
そして、最近そこに仲間入りしたのが、旦那さんが作ってくれる"にんじんしりしり”。

千切りのにんじんと卵だけでできる、あの沖縄の素朴なおかず。わが家ではみんなが大好きなツナを加えます。
でも、旦那さんがフライパンを振るう姿を見ると、不思議とにんじん一本がごちそうに見えるんです。
「これなら作れそう」と言いいながら はりきって台所に立ってくれるその気持ちが、いちばんありがたい。
作りおきの容器をパカッと開けると、オレンジ色のやさしい香りがふわっと広がって、なんとも言えない安心感に包まれます。お気に入りの器に盛り付ければ、もうそれは 優しさがぎゅっとつまった立派なおかず。
忙しい毎日の中で、ほんの一品がくれる余白。 自分以外の誰かが作ってくれたという小さな優しさ。そういうものがあるだけで、慌ただしい心にすっと風が通る気がします。

常備菜は"効率の味方”でもあるけれど、それ以上に"誰かがそばにいてくれる"ような安心を運んでくれるのかもしれません。
今日も冷蔵庫を開ける瞬間が、ちょっとだけ楽しみになります。

今回、にんじんしりしりを盛り付けている器は コノヒノ道具店でもお取り扱いしている藤田千絵子さんの作品。
コノヒノ道具店は作家さんのぬくもりを感じる器をそっと集めたお店です。 お近くの方はぜひ店頭で、遠方の方はオンラインショップで、ゆっくりとお気に入りを見つけていただけたら嬉しいです。
コノヒノ道具店 スタッフami