このシリーズは全て一点物で、デザインがひとつひとつ異なります。
あるもの
これまでが重厚な油絵の宗教画や写実的な水彩画の自画像、
感情を爆発させた抽象画のようなものだとしたら、
これはただ、パレットの上に残った絵の具が織りなす色彩のようなもの。
未熟ではない。雑でもない、無防備だが、弱くない。
技術を脱いだ、裸の状態。
装飾や皮膚すらない、体温だけが残る状態。
作為なく、気づけばいつからかそこに在るもの。
それを樫原は「あるもの」と呼んだり、「在ル物」と書いたり、「アルモノ」とラベリングしたりします。
けれど指しているものは、いつも同じです。
発音だけが先に在って、表記はあとから揺れています。
波が終わる瞬間がないように、
風が止められたわけではないように、
形に正解や終わりはなく、
道端の石に番号がないように、
ただ、そこに在るもの。
作為なく、気づけばいつからかそこに在るような、そんな作品たち。
作者の思いを載せ過ぎないために、刻印は樫原の通常のサインではなく、ただ "H" とだけ刻まれています。
また、それぞれには全て通し番号が刻印されており、一点物であること、いつ頃作られたものかを窺い知ることができます。

作家紹介
樫原ヒロ
テーブルの可愛いと美味しいを支える 小さな脇役たちを作っています。
カトラリーを作り始めたきっかけは、料理好きの妻が素敵な器やカトラリーを集めていたこと。妻を喜ばせたい、素敵なティータイムを過ごして欲しいと思い作り始めました。
2020年から本格的に制作を始め、“育てるカトラリー”をコンセプトに、エイジングを楽しめる素材、真鍮や洋白を使ったスタイルを固めます。
現在ではカトラリーをキャンパスと捉え、自身が美しいと感じた情景や事柄をシンプルなデザインに込めた作風で新しい作品を生み出しています。
作品はひとつひとつ作家の手で作られています。
写真とお手元に届く作品には風合いや色、形、サイズの違いがあることがございますが、ぜひそれぞれの個性としてお愉しみください。
| サイズ |
No.014: 118mm 22.6g |
| 素材 | 真鍮(C2801 , C2700)、洋白(C7521)、 ※接合部に少量の銅・銀・リンを含みます。 |
| 原産国 | 日本 |
| 注意点 |
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