コノヒノ道具店の読みものでは、 ものづくりの背景や、作り手の「声」に、そっと耳を傾けていきたいと考えています。
今回は、兵庫の地で日々の暮らしに寄り添う器づくりを続けている陶芸作家 心日和 さんに、ものづくりのはじまりや、日々の制作についてお話を伺いました。
—— まずは、ものづくりを始めたきっかけを教えてください。
友人に陶芸教室に誘われたのがきっかけです。
何気ないきっかけから始まった陶芸でしたが、土に触れ、形が生まれていく時間の中で、少しずつものづくりの面白さを感じるようになりました。
—— 作品の「好きなところ」や「こだわりポイント」はどこですか?
どの作品も、シンプルで華やかであることを大切にしています。
日常の中で使いやすくありながら、食卓にそっと彩りを添えられるような存在であることを意識して制作しています。

—— 日々の制作の中で、インスピレーションを受ける瞬間や、影響を受けているものはありますか?
建物や昔の映画から影響を受けています。
時代を越えて残る造形や空気感に触れることが、新しい作品のイメージにつながることがあります。
—— 休みの日や、ふと息をつく時間は、どんなふうに過ごされていますか?
犬とお散歩をしたり、美味しいものを食べたりして過ごしています。
そんな何気ない時間が、制作へ向かう気持ちをゆるやかに整えてくれる大切なひとときになっています。

—— 制作の相棒といえるものはありますか?
カプチーノと、音楽や動画は必須ですね。
お気に入りの飲み物や音とともに、日々の制作が進んでいきます。
—— 最後に、作品を手に取ってくださる方へメッセージをお願いします。
お客様の大切な食卓を、シンプルで華やかに演出できれば嬉しいなと思って制作しております。

心日和さん、ありがとうございました
—— インタビューを終えて
心日和さんのお話を伺いながら感じたのは、作品と同じように、飾りすぎない自然体のものづくりでした。
「シンプルで華やかに」という言葉の通り、器は控えめでありながら、食卓の景色をそっと整えてくれる存在のように思います。
建物や映画から受け取った美しさや、日々の暮らしの中の穏やかな時間が、無理なく作品へとつながっていることが印象的でした。
店頭に並べたとき、すっと空間になじみながらも、ふと目が留まる瞬間があります。
主張しすぎないのに、なぜか手に取りたくなる——そんな静かな魅力を感じました。
特別な日だけではなく、いつもの食事の時間に自然となじみ、気づけば手に取っている。
そんな器が、暮らしの中に静かな彩りを添えてくれるのかもしれません。
作り手の想いや背景にそっと耳を傾けながら、これからも日々の暮らしに寄り添うものを、丁寧に届けていきたいと思います。
文:コノヒノ道具店 樫原渚